ペルチェって何?保冷庫・冷温庫・冷風服の仕組みと正しい捨て方|川崎市・横浜市・世田谷区

川崎市宮前区で、不用品買取や大人の断捨離を支援するアニー堂です。

個人の古物商として活動しています。

台風や秋雨前線で、一気に夏の衣が引き剥がされたように

涼しくなりました。

そこで捨てる候補になるのが、仕事で使った冷風服、

車などで使った冷温庫などです。

これらに使われているとある物質が、

普通ゴミとして捨てられない可能性があります。

今回はこれらの処分方法について、

深堀りします。

ペルチェとは

今回のブログで取り上げる冷温庫や冷風服などを冷やすことができるのが、

ペルチェと呼ばれる電気を流すと片面が冷たくなり、

もう片面が熱くなる半導体素子の性質を利用しています。

正式には*”ペルチェ素子」「熱電素子」「サーモモジュール(TEC)」”などと呼ばれます。

経済産業省も、ペルチェ素子を熱電素子として、

冷却装置や加熱装置に利用されるものと説明しています。

半導体にはレアメタルなどが使われているので、

リサイクル家電などに含まれるアイテムに

含まれる場合があります。

しかし、実はすべてがリサイクル家電と限らないのが、

奥が深いものです。

次章では、ペルチェ素子を使った品物の種類と捨て方を考えます。

ペルチェを使った品物の捨て方

まずは、ペルチェ素子が使われている品物は以下のものです。

  • 小型保冷庫
  • 冷温庫
  • ワインセラー
  • 冷却ベスト
  • 冷風服
  • ネッククーラー
  • CPUなどの電子機器の冷却
  • 精密機器の温度制御

etc…

ここから、これらの品物の捨て方についてまとめます。

製品冷却方式基本的な考え方
小型ペルチェ保冷庫・冷温庫ペルチェ素子家電4品目に該当するかを製品・自治体で確認
ペルチェ式ワインクーラーペルチェ素子原則、一般的な冷蔵庫と同じ扱いとは限らない
車載用ポータブル冷温庫ペルチェ式自治体の小型家電・粗大ごみ等のルールを確認
コンプレッサー式ポータブル冷蔵庫冷媒+コンプレッサーフロン・冷媒の有無を確認して処分
家庭用冷蔵庫コンプレッサー等家電リサイクル法の対象
業務用保冷庫・ショーケース冷媒方式によるフロン排出抑制法などを確認

環境省のFAQでは、家電リサイクル法の対象となる

「電気冷蔵庫・電気冷凍庫」には家庭用として

製造・販売された冷蔵庫、冷凍冷蔵庫、冷凍庫などが含まれる一方、

保冷車・保冷倉庫や商品陳列・ディスプレー用機器などは対象外とされています。

つまり、「冷える箱だから冷蔵庫」という判断ではなく、

製品の用途・構造・メーカーの位置付けを見るのがポイントです。

[ペルチェ式保冷庫で最初に確認すること]

片付け中に見つけた場合は、

次の順番で確認すると分かりやすいです。

STEP 1 電源方式

  • AC100V
  • DC12V
  • AC/DC両対応
  • USB
  • バッテリー内蔵

などを確認します。

STEP 2 冷却方式

本体の銘板や取扱説明書で、

「ペルチェ式」
「電子冷却方式」
「thermoelectric」
「thermoelectric cooler」

などの記載を探します。

STEP 3 冷媒・フロンの表示

「冷媒」「refrigerant」「R134a」「R600a」「R290」などの表示がないか確認します。

この表示があれば、ペルチェ式だと思い込まず、

冷媒を使用する製品として確認した方が安全です。

3.ペルチェ式なら「フロン回収」は必要?

ここは非常に重要です。

純粋なペルチェ式電子冷却だけで冷やす製品なら、

一般的な冷媒回路を使わないため、

通常の意味でのフロン回収の対象とは考えにくいです。

一方、コンプレッサー式など冷媒を使用する機器は話が変わります。

なので片付け現場では、

「保冷庫だからフロン」ではなく、
「冷媒を使用している機器なのか?」

を確認するのが正解です。

4.家庭用の普通の冷蔵庫は別物

ここはペルチェ式保冷庫と混同しない方がいいでしょう。

家庭用の

  • 冷蔵庫
  • 冷凍庫
  • 冷凍冷蔵庫

などは、家電リサイクル法の対象です。

環境省も、家電リサイクル法の対象を

エアコン・テレビ・電気冷蔵庫・電気冷凍庫・洗濯機・衣類乾燥機

の4品目として整理しています。

そのため、

普通の家庭用冷蔵庫を粗大ごみに出す。

という考え方はできません。

[ペルチェ素子は全ていらない子なのか?]

ここで注意したのが、冷温庫だからといって

すべてペルチェ素子だけとは限らず、

冷媒と併用している場合はリサイクル家電となり廃棄は、

メーカーに依頼するとなります。

ペルチェ式

比較的シンプルな電子冷却方式。

コンプレッサー式

冷媒を使って冷却するタイプ。

という大きな違いがあります。

例えば「ポータブル冷蔵庫」と商品名に書いてあっても、

実際の冷却方式は製品によって違います。

続いて冷風服の、パーツの種類と処分方法についてまとめます。

部分処分時の注意
衣類部分通常の衣類・古布等の自治体ルールを確認
ペルチェ冷却ユニット小型家電として扱われる可能性
ファン電気製品として扱う
USB・電源ケーブル小型家電・コード類等
充電式バッテリー特に注意
モバイルバッテリー電池類として別処理する場合がある

環境省も、リチウムイオン電池を使用した製品について、

家庭から出す場合は住んでいる自治体のごみ出しルールに従うよう案内しています。

リチウムイオン電池は、収集・処理工程で発火する事故が問題になっています。

しかも環境省の小型家電リサイクル関連資料でも、

今後廃棄が増える製品として

“「ファン付き作業着」や「ハンディファン」”

が具体的に挙げられており、

電池内蔵製品の分別が課題になっています。

次章で、川崎市、横浜市、世田谷区での実際の捨て方についてまとめます。

川崎市、横浜市、世田谷区での捨て方

これまで話に出た保冷庫・冷温庫、ペルチェ式冷却製品、

冷却ベスト・冷風服、モバイルバッテリー等を、

川崎市・横浜市・世田谷区で整理します。

3地域の比較表

品物川崎市横浜市世田谷区
家庭用冷蔵庫・冷凍庫家電リサイクル家電リサイクル家電リサイクル
家庭用ペルチェ式保冷庫・冷温庫家電リサイクル対象として扱うのが基本家電リサイクル対象家電リサイクル対象
ワインセラー家電リサイクル家電リサイクル家電リサイクル
業務用保冷庫家電4品目ではない家電4品目ではない家電4品目ではない
店舗用ショーケース家電4品目ではない家電4品目ではない家電4品目ではない
ペルチェ式冷却ベスト・冷風服バッテリー・電気部品を確認して分別バッテリー内蔵なら小型家電等のルールを確認小型家電・不燃ごみ等のルールを確認
取り外し可能なモバイルバッテリー小物金属等電池類電池類・回収協力店等
バッテリー内蔵小型家電小物金属等別袋で燃やすごみの日サイズ・品目により不燃ごみ等
膨張・破損バッテリー通常のごみに混ぜない通常の電池類とは別扱い通常のごみに混ぜず相談

ここから、自治体ごとに詳しく見ていきます。

① 川崎市

家庭用保冷庫・冷温庫

川崎市は家電4品目として、リサイクル家電4品目を、

市では収集しないとしています。そして経産省の家電リサイクル対象一覧では、

「保冷庫・冷温庫」は冷蔵庫・冷凍庫の対象品目に含まれています。

しかも、冷温庫については「温める機能があるもの」も対象です。

したがって、家庭用ペルチェ式保冷庫・冷温庫だから小型家電として捨てる

という判断はしない方がいいです。

川崎市では、購入店への引き取り依頼、

買い替え時の販売店への依頼、

家電リサイクル協定店などの方法があります。

協定店を利用する場合はリサイクル料金+収集運搬料金がかかります。

冷却ベスト・冷風服

こちらは家電リサイクル4品目ではありません。

問題になるのは「ペルチェ素子ではなく、バッテリーをどう処理するか?」です。

川崎市では現在、充電式電池・リチウムイオン電池・モバイルバッテリーなどを

「小物金属」の扱いとしており、30cm以上なら粗大ごみになるルールがあります。

また、川崎市は「充電式電池(内蔵品を含む)」を小物金属として扱うことを明記しています。

したがって、冷却ベストの場合は、

衣類+冷却ユニット+バッテリー

を一つの「服」として捨てるのではなく、製品の構造を確認して分別するのが安全です。

② 横浜市

横浜市はかなり明確です。

家庭用保冷庫・冷温庫

横浜市も、家電4品目は横浜市では収集しません。

販売店等に引き取ってもらうか、

指定引取場所等を利用します。

そして経産省の対象機器一覧に

“「保冷庫・冷温庫」”が含まれるため、

家庭用ペルチェ式の小型保冷庫も、

基本的にはこのルートで考えるべきです。

これは今回かなり重要なポイントです。

冷風服・冷却ベスト

横浜市は2026年9月現在、電池類について、

  • 一次電池
  • モバイルバッテリー
  • 電動自転車バッテリー
  • その他二次電池

などを「電池類」として収集しています。

さらに、

バッテリーを取り外せない小型家電

については、燃やすごみの日に

他の燃やすごみとは別の袋に入れて出すよう案内しています。

なので冷風服については、

「バッテリーが取り外せるかどうか」が重要です。

③ 世田谷区

ここは3地域の中でも、かなり明確です。

世田谷区は公式ページで、

小型の保冷庫や冷温庫も家電リサイクル法の対象

と明記しています。

つまり、

「小さいから不燃ごみ」

ではありません。

世田谷区は実際に、

小型の冷蔵庫(保冷庫・保温庫を含む)

がごみ集積所に出されていることについて注意喚起しています。

処分方法は、

  1. 購入店
  2. 買い替え店
  3. 家電リサイクル受付センター
  4. 郵便局で手続きして指定引取場所へ持ち込む

などです。

冷却ベスト・冷風服

こちらは家電4品目ではありません。

世田谷区では、最も長い辺が30cm以内の小型家電について、

対象12品目以外は不燃ごみとして出せるとしています。

ただし、冷却ベストは「衣類+電気ユニット+バッテリー」という複合製品なので、

バッテリーを内蔵している製品をそのまま不燃ごみに入れてよいかは、

製品の構造を確認する必要があります。

特にリチウムイオン電池内蔵なら、

通常の衣類とは分けて考えた方が安全です。

まとめ

冷風服や冷温庫はなんとなく冷やすから、

=リサイクル家電と思っていましたが、

実際には違うことがわかりました。

当社では片付け前に、捨て方がわからない品物を仕分けるお手伝いも出来ます。

気軽に、お問い合わせください。