川崎市宮前区で、
不用品買取や大人の断捨離を支援するアニー堂です。
田園都市線梶が谷駅から、
鷺沼駅行バスで10分、
東横線武蔵小杉駅から
野川台公園行バスで20分
上野川のバス停付近で、
個人の古物商として活動しています。
先日預かった品物の中に、
茶道の道具がありました。
今回は、古い家を探ると高確率で遭遇する、
お茶道具の一覧と歴史などを深堀りします。
茶道の歴史と流派
茶道とは、おもに抹茶を立てて嗜むための作法を
まとめたものとなります。
抹茶だけではなく、江戸時代に成立した、
煎茶を立てる煎茶道も含んでいます。
[茶道の歴史]茶道の歴史は、
奈良時代に中国から、
喫茶の習慣が伝わったことに、
始まります。
室町時代には「侘び茶(わびちゃ)」の精神が確立され、
戦国時代から安土桃山時代にかけて、
政治でも活躍した千利休(せんのりきゅう)が、
茶道の形を大成しました。
彼の教えは、現在の茶道の基本となっています。
千利休の没後、
彼の精神を受け継いだ弟子たちによって、
さまざまな流派が生まれました。
その中でも特に有名なのが
「三千家(さんせんけ)」と呼ばれる、
表千家・裏千家・武者小路千家の三つの流派です。
[主な流派の特徴]1.表千家(おもてせんけ)
特徴:
千利休の長男・少庵(しょうあん)の子、
宗旦(そうたん)の流れを汲む流派。
侘び茶の精神を色濃く残し、
質素で落ち着いた雰囲気を重視する。
茶碗の正面を避けて飲む独特の作法がある。
こんな人におすすめ!
シンプルで落ち着いた茶道を学びたい人や、
伝統的な作法を重視したい人に向いています。
千利休から続く伝統的な作法を、
気軽に学べます。
2.裏千家(うらせんけ)
特徴:
宗旦の次男・仙叟(せんそう)の流れを汲む流派。
現代の茶道で最も広く普及しており、
海外でも人気が高い。
表千家に比べると、
柔軟で親しみやすい作法が特徴。
茶碗の正面を避けずにそのまま飲む。
こんな人におすすめ!
初心者でも入りやすく、
茶道を気軽に学びたい人や、
海外の人とも交流したい人に向いています。
王道からさらに研究が進み、
老若男女どなたでも、
お茶を楽しめるようです。
3.武者小路千家(むしゃこうじせんけ)
特徴:
宗旦の三男・一翁宗守(いちおうそうしゅ)の流れを汲む流派。
他の二流派よりも小規模だが、
茶の心を大切にし、
格式ばらない雰囲気がある。
「独坐観念(どくざかんねん)」=「一人静かに茶と向き合う」ことを重視。
こんな人におすすめ!
静かに茶と向き合い、
より精神的な部分を深く学びたい人に向いています。
求道的に茶をストイックに求める、
方にぴったりです。

茶道の道具について
茶道を本格的に嗜むときには、
所作とならんで、大切なものがあります。
それは、茶道具です。
流派を問わず、必要な茶道具について
まとめます。
これ以外茶道を楽しむために、
茶室ももちろん必要ですが、
一部の流派ではそれすらなくても、
楽しめるイベントも行っています。
– 基本的な茶道具
茶碗(ちゃわん) – 抹茶を点てるための器。季節や流派によって形やデザインが異なる。
茶筅(ちゃせん) – 抹茶を点てるための竹製の泡立て器。
茶杓(ちゃしゃく) – 抹茶をすくうための竹製の匙。
棗(なつめ) – 薄茶用の抹茶を入れる漆器の容器。
茶入(ちゃいれ) – 濃茶用の抹茶を入れる陶磁器製の容器。
建水(けんすい) – 使った湯や水を捨てるための器。
水指(みずさし) – 清めの水を入れる陶器または漆器。
釜(かま) – 湯を沸かすための鉄製の釜。
風炉(ふろ)・炉(ろ) – 釜をかけて湯を沸かすための設備。季節によって使い分ける。
柄杓(ひしゃく) – 湯を釜から汲むための竹製の杓子。
蓋置(ふたおき) – 釜の蓋や柄杓を置くための器。
– 補助的な茶道具
掛軸(かけじく) – 茶室の床の間に掛ける書や絵。
花入(はないれ) – 茶室に花を飾るための器。
帛紗(ふくさ) – 茶道具を清めるための布。
懐紙(かいし) – 菓子を取ったり、口を拭うための和紙。
茶巾(ちゃきん) – 茶碗を清めるための布。
菓子器(かしき) – 和菓子を盛るための器。
楊枝(ようじ) – 菓子をいただくための木製または金属製の道具。
炭道具(すみどうぐ) – 釜の湯を沸かすための炭や火箸、灰器などの一式。



茶道の魅力
茶道は単なる「お茶を飲む作法」ではなく、
日本の伝統文化や美意識を学び、
心を整える素晴らしい道です。
茶道の魅力について、
まとめます。
1.礼儀作法を正しく学べる。
茶道を本格的に嗜むには、
道具の扱い方、挨拶の仕方、
お辞儀の角度など、
一つ一つの所作に意味があります。
お点前(おてまえ)を学ぶことで、
自然と立ち居振る舞いが美しくなります。
男女問わず礼儀作法がきれいない人に、
悪い人は少ない気がします。
2.日本文化の奥深さを体験できる
茶道は、単にお茶を点てる技術を学ぶだけではなく、
書道、陶芸、華道(花の生け方)、
和服、和菓子など、多くの日本文化と深く関わっています。
まさに、日本文化の百貨店のように、
たのしめます。
3.季節の移ろいを感じられる
茶道では、季節ごとに使う道具はもちろん、
掛け軸、茶花(ちゃばな)などを変えることで、
自然の変化を楽しみます。
例えば春には桜模様の茶碗、
夏には涼しげなガラスの水指など、
茶室の中で四季を味わえます。
4.「一期一会」の精神を学べる
茶道では、「一期一会(いちごいちえ)」という考え方を、
とても大切にします。
これは「今日のお茶会は二度と同じものはなく、
出会う人とも一生に一度の機会かもしれない」
という意味です。
フォレスト・ガンプではありませんが、
おそらく今日立てたお茶は、
二度と同じものはできないと思うと、
かけがえのないものになると思います。
5.心を落ち着けることができる
お茶を点てる時間は、その作業に集中できます。
まるで瞑想のようなひとときを味わうことができます。
静かな空間で一つ一つの動作に集中すると、
自然と心が落ち着きます。
何かあったら、お茶を立てるシーンを、
宮本武蔵など武士を扱った作品で、
見た気がします。
今回出てきた茶道具と気軽に楽しむ方法
今回出てきた品物は、
お茶碗と花生け、そして簡易の茶道具入れです。
これだけあれば、あとはお湯とお抹茶と花があるだけで、
自宅でもお茶を嗜むことが可能です。
もし、本格的に茶道を学ぶなら
学生さんで学校に茶道部があるなら、
体験入部するだけでも楽しいです。
また、地域の公民館などでも、
たまにお茶を嗜むイベントもあります。
ちなみに宮前区では、鷺沼駅近くに
“茶道具専門店 万楽堂”という専門店があり、
茶道を体験することができるようです。
絶対にどこかに良い場所があるはずなので、
自分の身の丈にあった、
たしなみ方を見つけましょう、



茶道にまつわる中古相場
いつものように、ヤフオク直近180日の落札相場を調べてみました。
“茶道”で検索してみました。
取引数は13,980件、平均 8,895円、最高 931,000円でした。
最高落札された品物は、茶杓 茶さじ まとめ売りでした。
こういう使い古された道具は、
個人的には大好きです。
ついでにeBayでの直近90日の相場もまとめます。
Seller数は568、Aveは$43.33、maxは$1,025でした。
maxは、Tsukigata Nahiko Koshino Tea Bowl
Ceremony Utensils With Box Genuine Common Fabr
月形名彦作のお茶碗です。
どこでも良いものは伝わるのだなと、
あらためて気が付かされました。
まとめ
最近古い家を見ると、
お茶道具出てこないかなと思えるくらい、
自分は好きな古道具です。
今後も、日本の茶道にまつわる品物を、
保護するためにも出張買取、オークション代行します。
お気軽に、お申し付けください。