まもなく始まるeBay.comでのDDP。eBayでのアメリカの扱いについて、関税にまつわる知識を中心に深堀りします。

川崎市宮前区で、

不用品買取や大人の断捨離を支援するアニー堂です。

田園都市線梶が谷駅から、

鷺沼駅行バスで10分、

東横線武蔵小杉駅から

野川台公園行バスで20分

上野川のバス停付近で、

個人の古物商として活動しています。

夏の終わりにeBay.com(米国)から、

衝撃の設定変更のお知らせが届きました。

そして、本日elogiから正式に、

お達しがありました。

今回は、この支払いシステムの変更点と、

どう対処すればよいのか自分の活動の決意について、

まとめます。

eBayの関税支払いにまつわる衝撃の発表

本日elogiから、

一通のメールが来ました。

まずはどのような内容なのか、

メールを引用します。

“この度、eBay 社から10月17日以降のお取引のアメリカ宛貨物が【DDP必須(DDUで発送されると、セラー保護が受けられない)】となる旨の発表がございました。

こちらに伴いまして、弊社では以下の通り、デフォルトでDDP(関税元払い=セラー様ご負担)の設定とさせていただきます。

※ 本対応は FedExの「アメリカ宛貨物のみ」 に適用されます。その他の仕向国は従来通り、DDU(着払い=バイヤー様負担)となります。”

要約すると今までは、

“関税=バイヤー負担”が、不文律となっていました。

しかし10/17以降アメリカに、

発送するお荷物の関税は、

関税=”セラー負担”となりました。

なので、今後は最低15%の関税を負担することとなります。

ちなみにこの関税は、原産国を見て判断するので、

うっかり中国製の品物を、関税を考えずに売ると

後で大泣きすることとなります。

なおこれは、Cpassも同様です。

最近Cpassでは、後で関税をセラーが

支払う羽目になったことが散見されたので、

最近アメリカへ送る荷物はすべて、

elogiにしています。

次章で、関税の支払いシステム

DDUとDDPについて、まとめます。

DDUとDDPのちがいとは

このUとPが一文字違うだけで、

関税をバイヤーが負担するのか、

Sellerが負担するのかかなり変わります。

[そもそもどのような意味の言葉なのか]

ちなみに、2つの用語は以下のような文章の

略称となります。

DDU:Delivered Duty Unpaid(関税未払い渡し)

→バイヤー目線では、関税を払っていない荷物が送られるので、

関税はバイヤーが支払うこととなります。

DDP:Delivered Duty Paid(関税支払い済み渡し)

→バイヤーから見ると、関税がすでに支払われた品物なので、

関税支払いはSellerということになります。

基本用語整理:DDU と DDP の違い

項目DDU(Delivered Duty Unpaid/または DAP 相当)DDP(Delivered Duty Paid)
輸入税・関税・税金(インポートチャージ)の負担買い手(輸入国の顧客)が支払う売り手(輸出者)があらかじめ支払う
通関手続きの責任輸入国での通関は買い手または通関業者(買い手代理)が対応売り手または売り手手配の通関業者が処理
買い手の受け取り時の追加請求リスク受け取り時に「関税/消費税/通関手数料」が請求される可能性あり追加請求なし(すでに支払い済み扱い)
価格の透明性/購入時の安心感購入時点で関税負担の説明が必要、顧客に“後から請求されるかも”という不安が残る買い手には最初から総額表示でき、受け取り時のサプライズが少ない
輸出者のリスク・手間関税リスクがない分安心だが、買い手の拒否・支払いトラブルなどが起きやすい輸入規制リスク、手続きコスト、通関遅延リスクを売り手が負う

なぜこうなったのか?

なぜeBay.comが乱心したのか、解説します。

主因は、eBay や各国の通関ポリシー・関税ルールの変化、

並びに「デ・ミニミス免税制度(低額品の関税免除)」の見直しや、

廃止などが背景にあります。

[主な要因]

1.米国のデ・ミニミス制度の廃止・見直し
このルールの廃止は、今年の春頃からすでに、

アメリカ議会で廃止ありきで議論されました。

その結果2025年8月以降、

800ドル以下の低価格品でも関税対象となるようになりました。

輸入時に、追加で関税・通関が必須になるケースが増えています。

2.eBay の方針・ポリシーの変更
eBay の国際配送(International Shipping / EIS 等)では、

特定条件下で DDP を必須とする規定が導入されつつあります。
特に、中国・香港発の輸出品を米国へ送る場合、

単価が $2,500 未満のものは 、

“DDP 義務” を求めるルールが eBay 側で発表されています。
加えて、DDP 対応品と DDU 対応品を同時に発送する

“組み合わせ発送 (combined shipping)” を不可とする、

制限も設けられています。

3.配送業者・郵政サービスの対応限界
日本郵便等の国際郵便が、DDP 対応しないケースが目立っており、

セラー側は FedEx, DHL, UPS など、

通関対応がしっかりした業者を使わざるを得ないという状況があります。
また、郵便事業者が米国向けパケットを一時停止する、

または従来の DDU 型配送を取り扱わなくなるという動きも、

報じられています。

4.購入者体験重視・クレーム対策
関税を後請求されると「思ってた費用より高くなった」という不満、

受け取り拒否、チャージバック、ネガティブフィードバックなどの

リスクが出やすいため、

プラットフォーム/セラー側は “関税込み・確定価格” を、

提示できる体制を整える動きが進んでいます。

日本人セラーが考えないといけないこと

以前も記事で述べましたが、

“15%の関税”を見越した仕入れが必須となりました。

なので、アメリカを発送除外するという選択肢も、

現実味を帯びてきました。

現時点ではまだ関税支払いは、

バイヤーなのでアメリカ向けの品物の場合は、

購入後、最低約15%の関税を支払うことを聞いて、

許可をもらってから発送しています。

また、あえてアメリカに売る場合は、

この関税を含めて請求することとなり、

割高感がまして売りづらくなることは、

不可避かもしれません。

次章では、当社の方針をまとめたいと思います。

今後の方針(備忘録)

1.当社では、基本アメリカを見捨てません。

なので、15%を上乗せして販売します。

請求方法としては、送料に加えて請求することになりそうです。

品物に15%乗せると、その分さらに高い関税となります。

なぜなら販売額×15%という計算式が成り立つためです。

販売額は、”落札額+(送料+落札額15%)”を基本とします。

2.なぜ、アメリカを見捨てないか?

当社のメイン商材がゲーム機と、ブランド品です。

どちらもアメリカバイヤーが好んで買ってくれる商材で、

当社でもおおよそ7割~8割くらいが、

アメリカのバイヤーです。

3.アメリカ以外にはお値引き可能を周知させる

さらにヨーロッパなど各エリアにも、eBaymagを使って販売していますが、

説明文に、アメリカバイヤーさん以外はお値引き大歓迎と明記して、

販売機会の喪失を防ぎます。

繰り返しますが、当社はアメリカにも売ります!

まとめ

eBayを本格的に始めて、

3年近く経過しました。

まだまだレベルは低いですが、

過去一難しい判断でしたが、

あまり悩みませんでした。

なぜなら、どんなやつにも売ればいいのです。

(犯罪に使われなければ)

また、この変化はチャンスだと思います。

今後も、当社ではアメリカ向けオークション代行も、

いつものように行います。

なので、お気軽にご相談ください。