古物で避けては通れない?漢字が書かれた掛け軸をムスカのようにスラスラ読む方法を、深堀りします。

川崎市宮前区で、

不用品買取や大人の断捨離を支援するアニー堂です。

田園都市線梶が谷駅から、

鷺沼駅行バスで10分、

東横線武蔵小杉駅から

野川台公園行バスで20分

上野川のバス停付近で、

個人の古物商として活動しています。

ここ数年骨董市に出入りする時に、

いつも苦戦するのが、くずし字などで書かれた掛け軸です。

今回は、この古い漢字を解読する方法について、

勉強方法も含めて深堀りします。

難しい漢字を解読できるツール達

古物に限らず、おじいちゃん家にある漢詩が書かれた、

掛け軸などをスラスラ解読したいと思ったことありませんか?

この章で、Googleレンズなど現時点で使える

解読ツールについて紹介します。

スマホを使った手軽な調べ方

1. Google レンズ(または類似のOCR機能)

スマホで読み方が分からない文字を撮影して認識し、

そのまま調べられます。

Androidでは「文字認識」、

iPhoneでは「テキスト認識」で文字を検出

→ タップして辞書検索可能です。
最近手に入れたスマホは自動でAI翻訳が入る場合があるので、

驚きました。

2. 手書き入力アプリや機能

iPhone(iOS)では、

キーボードに「簡体字中国語(手書き)」を追加することで、

手書きで調べたい漢字を入力できます。

AndroidやPC向けには、「漢字読み方手書き検索辞典」アプリや、

「モジナビ」のような手書き認識サイト(AIによる漢字候補表示)が便利です。

パソコンでの調べ方

3. IMEパッド(Windows)

「IMEパッド」機能では、

マウスで手書き入力するか、

部首や画数から漢字を探すことができます。

読み方の表示だけでなく、

入力も可能です。

また、メールやウェブで見つけた漢字はコピーして、

メモ帳などに貼り付け、

その後に変換キーや右クリックで、

読みを表示させる「再変換」機能も使えます。

時代が古い・特殊な文字(古典・異体字などの場合)

中国語のオンライン辞書「Arch Chinese」を使えば、

偏や画数、拼音(ピンイン)などから検索できます。

書き順アニメ・読み音声・部首情報など豊富な教材も揃っており、

学習にも役立ちます。

まれに古い中国の甲骨文字など、

専門的な文字に対応する技術研究も進んでいます。

例えば、部首や筆画に基づいて、

未知の文字を復元するAIの研究もあります。

くずし字など解読が得意なスマホ

先ほどまとめた機能は、

スマホに入っているものです。

この章では、翻訳などが得意としてる

おすすめスマホをまとめます。

おすすめスマホ 5選

1. Google Pixel 7a

OCR/文字認識の強み

Googleの「Live Text」(画像内の文字を認識しコピー/翻訳可能)対応。

撮影性能

Pixelシリーズならではの明瞭でコントラストの高い写真が期待でき、

くずし字や小さい文字の撮影にも有利です。

AI 翻訳

Google LensやGoogle Translateとの親和性が高く、

アプリ間連携がスムーズ。

さすがGoogleのスマホ。できた当時は不安ばかりのPixel。

このあたりから相棒として使えるかなと思えるように。

2. Samsung Galaxy S25 Ultra

極めて高精細なカメラ性能

200MPメインカメラ、超広角〜望遠まで対応。

細部の文字もくっきり撮影可能。

Bixby Vision

撮影と同時にOCRとリアルタイム翻訳可能なAI搭載。

掛け軸などの文字をその場で読み解くのに非常に便利。

Samsungも、AIスマホに力を入れていますので、

今後も要注目です。

3. Apple iPhone 16(Proも注目!)

Live Text機能

カメラやSafari、写真から文字を認識し、

コピー・翻訳・検索が可能。

iOSユーザーにとっては自然な導線が魅力。

撮影性能の高さ

写真・動画の質ともにトップクラスで、

書風や線質までも忠実に再現可能。

少し、AI連携は劣りますが、

まだまだ地力はあります。

4. Google Pixel 9 Pro

優れたAIカメラ機能

Pixel 9 ProはAI処理がさらに進化したモデル。

低光量やズーム撮影で高い精度。

OCRの精度にも間接的に貢献する高画質を持ちます。

5. Vivo X200 Ultra(中国モデル):

カメラ替え可能な拡張性

200MP+オプティカル手ぶれ補正付きの高性能カメラ、

オプションでポートレートグリップやズーム操作が可能な

「Photographer Kit」もあり。

掛け軸の細部撮影に強みがあります。

自分でムスカ様のように読めるようにする勉強方法

ツールを使えば、確かに読めます。

しかしツールにも限界があります。

そこで、地力で解読する方法についてまとめます。

– 独学

独学で学ぶ時に有効なおすすめ書籍5選(独学向け)

1. 『知識ゼロからの古文書を読む』(古賀弘幸/幻冬舎刊)

古文書初心者向けに図版が豊富で、

街中の看板や広告など身近な素材からくずし字への慣れを促します。

「変体仮名」「書体の歴史」「百人一首」など幅広く学べる一冊です。

全くの入門者に最もおすすめの書籍です。

2. 『江戸かな 古文書入門』(吉田豊/柏書房刊)

江戸時代の「往来物」を題材に仮名のくずし字を丁寧に解説。

初級者にも親しみやすく、

寺子屋学習のような感覚で学べます。

草双紙へも挑戦できる構成です。

3. 『やさしい古文書の読み方』(高尾善希/日本実業出版社刊)

くずし字の細部ではなく、

古文書全体の構造や背景を学びたい方向け。

なぜ学ぶのか、古文書の文化的魅力とは何かを通して理解を深められます。

4. 『覚えておきたい古文書くずし字200選』

手書き練習やパターン学習に適した一冊。

実際の古文書によく出る1600字以上の単漢字と3750例の用例が収録され、

ペン習字形式の骨書き付きなので、

独学で書き練習をしたい方におすすめです。

5. 『妖怪草紙 くずし字入門』(アダム・カバット/柏書房刊)

妖怪ものの草双紙を題材に、

変体仮名を中心に86文字を学べる親しみやすい教材です。

文章全体を通して学ぶスタイルで、

飽きずに取り組みやすいのが魅力です。

-教室

先生に教わるのは恥ではありません。知らないことが一生の恥です。

川崎市内で漢字を学べる教室をまとめます。(2025/9/10)

1. 大島5丁目町内会 詩吟教室(川崎区)

内容

短歌・俳句・歴史上の人物の漢詩を楽しく学ぶ詩吟教室。

発表会あり、初心者歓迎。

場所:川崎市川崎区大島5-3-12 町内会館

日時:月3回 木曜日 14:00〜15:30

気軽に参加できる町内会ベースの教室としておすすめです。

2. 岳精流日本吟院の詩吟教室

内容:漢詩・短歌・俳句などを詩吟で表現する教室。川崎市を中心に教室多数。

場所:川崎市内に複数教場あり。公式サイトから最寄りを検索可能。

伝統詩吟の流派に基づく体系ある学びに興味がある方に最適です。

3. 川崎吟友会(中原・鹿島田教場)

内容:伝統芸能として詩吟(漢詩・和歌・俳句)を学べる。

場所:中原区・鹿島田周辺で教室開催。詳細は市の広報PDFなどを確認ください。

地域に根ざした教室として、継続しやすい環境が期待できます。

4. 川崎市生活文化会館「詩吟入門教室」

内容

詩吟の入門講座。漢詩や吟詠について基礎的に学べます。

全5回の短期講座。

場所:高津区・川崎市生活文化会館(てくのかわさき)

時期例:過去には5月〜6月開催(全5回、13:30〜15:30)。受講料2,000円程度。

初心者にぴったりの講座形式で気軽に始められます。

5. 川崎市生涯学習財団 講座形式の漢詩学び場

内容:講義形式で漢詩の意味や時代背景を読み解く講座。鑑賞型の学びが中心です。

場所:宮前区・宮前市民館など(支部によって場所異なる)。月2回開催、月会費2,500円程度。

詩の深い理解や鑑賞力を高めたい方に向いています。

– その他SNSなど

最近は無料で、受験はもちろん歴史などを学べる機会が増えました。

使わないのは損です。

ブログを中心に、個人の研究家の貴重な学びを得ることができます。

最近ではnoteなどに、残す人もあります。

漢詩などでよく使われる漢字

この章ではよく使われる、漢字などをまとめてみました。

– 掛け軸で使われる漢詩に登場する代表的な漢字

掛け軸に書かれる漢詩(特に唐詩など古典詩)には、

以下のような漢字がよく用いられます:

1. 自然を表す漢字

山/山(山)

川/江/湖/海(川・江・湖・海)

月/風/雲/雪/花/草/松
→ 自然描写による趣深さが漢詩の表現には欠かせません。

2. 季節感を表す漢字

春/夏/秋/冬(春・秋・冬)

梅/蘭/竹/菊(四君子として古典に頻出)
→ 掛け軸では季節や雰囲気を伝える重要な要素です。

3. 情景・心情に結びつく漢字

孤/独/静/清/深(孤独・静寂・清らかさ)

思/悲/夢/眠/醉(酔)(感情や状態の表現)

4. 格式ある語・定型表現

春眠暁覚不覚曉(孟浩然『春暁』より)

少年老易学成難(朱熹『偶成』より)

ひらがななどのくずし字の一覧は、

以下のサイトで見ることもできますので、

参考にしてください。

国文学研究資料館の「くずし字って何?」より、代表的な変体仮名の例(「あ」や「え」「お」など)

戸籍によく登場する変体仮名の一覧(戸籍で使われたスタイル)

書籍販売サイトで見られる変体仮名一覧表(平仮名対応表として視覚的に整理されたもの)

古文書風の実際のくずし字サンプル(読みづらさも実感できる例)

高い掛け軸の見分け方(私見)

世の中には有名な書道家が書いた作品よりも、

達筆な素人が書いた作品のほうが遥かに多いです。

たくさんの書が入った額縁を手に入れたけど、

じつはすべて親族の方の書。ということは、

あるあるです。

個人的な経験を元に、高い書の見分け方について

まとめます。

1.しっかり箱がついているものを選びましょう。

ないものにも高いものはありますが、箱は証明書のようなものです。

箱書きがあれば、完璧です。

2.印があっても紙と字の古さを判断する。

もし、有名な作家の印が押されても、偽物や模写もあります。

紙質や字のかすれ具合が、あっているものを選びましょう。

3.軸に注目

掛け軸の軸は単なる木だけではなく、

象嵌や竹中には骨や象牙がついているものがあります。

そういう凝った軸を見かけたら、Googleレンズで調べてみましょう。

掛け軸にまつわる中古相場

いつものように、ヤフオク直近180日の落札相場を調べてみました。

“掛け軸”で検索しました。

取引数は45,358件、平均 16,085円、最高 5,072,100円でした。

最高落札された品物は、

喜多川歌麿の浮世絵(江戸中期)です。

やはり、浮世絵は掛け軸のチャンピオンです。

まとめ

掛け軸とくに書は、

敷居が高いと思われます。

しかし、それだけにちょっと読めるだけで

一歩先をゆくバイヤーになれます。

自分も、少しづつ学んでゆきたいと思います。

当社では、掛け軸や書など出張買取、オークション代行します。

お気軽にお申し付けください。