川崎市宮前区で、
不用品買取や大人の断捨離を支援するアニー堂です。
田園都市線梶が谷駅から、
鷺沼駅行バスで10分、
東横線武蔵小杉駅から
野川台公園行バスで20分
上野川のバス停付近で、
個人の古物商として活動しています。
先日川崎交換会に参加して、
色々な物に触れました。
この市場の定番アイテムの一つに、
西洋磁器のカップアンドソーサーがあります。
今回は、奥深い西洋磁器の世界について深堀りします。
海外で有名な磁器の窯元について
ノリタケなど日本にもある、
磁器の窯元。
大本であるヨーロッパにも、
有名な産地は存在します。
まずは、西洋磁器の有名な窯元について、
5つまとめます。
1. リモージュ(Limoges/フランス)
特徴:
18世紀後半、サン=イリエ=ラ=ペルシュ近郊で、
カオリンの鉱床が発見され、
硬質磁器の製造が始まりました。
1830年頃には、パリをしのぐフランス有数の磁器製造地に成長しています。
落ち着いた花がらなどデザインから、
原色そのものなまで、
かなりバリエーションが
魅力:
純白で滑らかな磁器生地は、
フランス磁器のエレガンスそのもの。
装飾性も高く、
永く使えるクラシックな価値を備えた逸品が多いです。
2. マイセン(Meissen/ドイツ)
特徴:
ヨーロッパ初の硬質磁器を1710年に生産開始。
錬金術師バッテンガーと、
物理学者トシュィルナウスの努力により実現しました。
トレードマークの交差する剣マークは、
1720年から使用されるヨーロッパ最古級の商標です。
まさに、西洋磁器といえばこれを指すことが多いです。
魅力:
歴史に裏打ちされた格式と技術の粋。
フィギュリンやブルーオニオンなど、
精緻な装飾は、
コレクション性だけでなく芸術的価値も高い逸品です。
3. セーヴル(Sèvres/フランス)
特徴:
1740年創立、フランス王室御用達の磁器工房。
華麗かつ革新的な装飾技法や、
多様な色彩表現を特色としています。
このあたりから、市場でもめったに見なくなります。
魅力:
ロココやゴシック、
ネオクラシックに至る多様なスタイルを融合。
歴史と芸術性の象徴として、
目利きである若いコレクターにも強く響く魅力です。
4. ロイヤル・コペンハーゲン(Royal Copenhagen/デンマーク)
特徴:
1775年に王室後援で設立。
硬質磁器の技術はドイツからの影響を受けつつ、
長年にわたり伝統的な「青白磁(ブルーフルーテッド)」スタイルを維持。
日本では、ウェッジウッドに次ぐ人気が高いブランですが、
値段はこちらも負けていません。
魅力:
北欧ミニマルな美意識が息づく、
シンプル且つ高雅なデザイン。
デイリーに使用してこそ映える実用性と美しさのバランスが魅力です。
5. へレンド(Herend/ハンガリー)
特徴:
1826年創立、手描きによる豪華な装飾と金彩が得意。
ハプスブルク王室御用達として知られ、
伝統パターンが現代にも受け継がれています。
リモージュと少し似ていますが、
いまでも大人気なブランドです。
魅力:
極彩色の花柄やバタフライなど、
生き生きとしたモチーフが魅力的。
技術力と芸術性の融合は、若い層にも新鮮に映ることでしょう。

初心者でも使える西洋磁器のカップアンドソーサー
国内でも1組で、数万円以上するカップアンドソーサー。
海外ではフルセット集めるには、
お金以上に膨大な時間もかかると言われています。
それくらい、たくさんのラインが展開され、
一生たのしめます。
ここでは、初心者向けのコレクターズアイテムについて、
解説します。
1. Blue Willow(ブルーウィロー)
英国で1780年にデザインされた代表的な転写陶磁器で、
リーズナブルに手に入るため人気の入門品です。
世界的に有名な、ミントンが作ったと言われています。
青白の柄には「切ない恋物語」をモチーフにしたデザインが施され、
見た目もストーリー性も魅力的。
新品・ヴィンテージともに Etsy や Amazon、
アンティークショップで手軽に見つかります。
ちなみに、MINTONの品物自体も、
中古市場での流通量が適度に多く、
集めやすいアイテムです。
2. Royal Copenhagen/Blue Fluted(ロイヤル・コペンハーゲン/ブルーフルーテッド)
デンマークの伝統的な染付(ブルーフルーテッド)シリーズで、
1775年〜現在まで手描き製造が続いています。
丁寧な筆致と上品な薄手の磁器が美しく、
長く愛されるデザインです。
シンプルな見た目で飾るだけでも、楽しめます。
ヤフオクなどでも比較的見られる王道の、
西洋磁器のデザインです。
3. Noritake(ノリタケ)、Royal Doulton(ロイヤル・ドルトン)、Villeroy & Boch(ビレロイ&ボッホ)
Noritake(日本):
1904年創業。現代的かつ機能性に優れる磁器が多く、
洗練されたデザインを手軽に楽しめます。
価格もピンキリですが、
どこででも手に入るのがポイントです。
Royal Doulton(英国):
実用性とアート性のバランスが取れたブランド。
日常使いにも適したテーブルウェアが豊富です。
素敵なバラ柄が特徴ですが、
意外と安価で手に入ります。
Villeroy & Boch(ドイツ):
品質とエレガントさを両立し、
贅沢な雰囲気も味わえる磁器ブランドです。
こちらも美しい植物柄が特徴で、
値段も比較的手頃です。

これらが輝くアフタヌーンティーとは
ちなみにこれらカップアンドソーサーが、
一番輝くのが”アフタヌーンティー”の一時です。
イギリス紳士淑女の嗜みとして、
生まれた西洋茶道とも言える習慣について、
深堀りします。
[アフタヌーンティーとは?]
軽めの食事を紅茶と共に楽しむ習慣:
通常、午後3時半〜5時頃に、
指先サイズのサンドイッチ、スコーン(クロテッドクリームとジャム付き)、
小さなケーキやペストリー、そして紅茶をいただきます。
フォーマルなスタイルも存在:
多くのホテルやティールームでは、
3段ティースタンドや華やかな器を使い、
本格的なティータイムとして楽しめる場となっています。
[起源と歴史]
19世紀初頭の発祥:
アフタヌーンティーは1840年代、
ヴィクトリア朝時代のイギリスで、
第7代ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリア・ラッセル(Anna Maria Russell)が、
始めたとされています。
晩ご飯がかなり遅い(20時頃)生活スタイルの中、
16時頃にすくなめの軽食をとる習慣が広がったのだとか。
社交文化としての発展:
やがて彼女は友人を招いて寝室やドローイングルームで楽しむようになり、
上流階級の社交行事として定着。
特に1880年代には、長いドレスや手袋、
帽子を着用して行う優雅な「アフタヌーンティー」が流行しました。
「ハイティー」との違い:
よく混同されますが、
「ハイティー(High Tea)」は一般庶民のための夕方の食事で、
しっかりした料理と紅茶を高いテーブルで食べるもの。
一方、アフタヌーンティー(Low Tea)は軽食で、
ソファや低いテーブルで優雅に楽しむスタイルです。
果たして、アフタヌーンティーは何をするのか?
実際によく見かけるメニューなどを、
深堀りします。
午後のリラックスタイムとして、
紅茶と軽食を楽しみのが目的です。
メニュー例:
サンドイッチ(きゅうり、卵、スモークサーモンなど)、
スコーン(クリーム+ジャム)、
ケーキ類(ビクトリアスポンジ、バタ―ンバーグケーキなど)、
紅茶(セイロン、アールグレイなど。
美しいティーセットや上品な所作、
美しい空間で「優雅な時間を楽しむ社交文化」として発展。

カップアンドソーサーにまつわる中古相場
いつものように、ヤフオク直近180日の落札相場を調べてみました。
“カップアンドソーサー”で検索しました。
取引数は540件、平均 5,197円、最高 135,910円でした。
最高落札された品物は、
マイセンの5つの花です。
やはりマイセンは、西洋磁器の王様です。
ついでにeBayでもまとめました。
“Cup and saucer”で調べました。
Seller数は59,185、Ave(平均)$37.16、max(最高)$5,500でした。
最高落札された品物は、
ベルリン王立磁器製陶所で作られたアンティークな
カップアンドソーサーです。
まさに使う宝石のような素敵なデザインです。
まとめ
なかなかカップアンドソーサーを使ってコーヒーを
頂く機会は少ないですが、
やはり良い喫茶店でよいカップアンドソーサーを、
使ってコーヒーを飲むと記憶に残ります。
自分も仕事を通じてもっと、素敵なカップアンドソーサーに
出会いたいと思います。
当社では、カップアンドソーサーなど西洋磁器について
出張買取、オークション代行します。
気軽にお申し付けください。