ルイヴィトン、シャネル、ヴィヴィアンまで。かつての喫煙者の身だしなみシガレットケースについて、今のおしゃれな使い道について深堀りします。

川崎市宮前区で、

不用品買取や大人の断捨離を支援するアニー堂です。

田園都市線梶が谷駅から、

鷺沼駅行バスで10分、

東横線武蔵小杉駅から

野川台公園行バスで20分

上野川のバス停付近で、

個人の古物商として活動しています。

昔は少し洒落た大人の小道具として、

大人気だったシガレットケース。

今はなかなか見かけなくなりましたが、

まだまだ現役なアイデムです。

今回は、このシガレットケースについて

色々な深堀りします。

シガレットケースとは

おしゃれな愛煙家の懐に、

必ず潜んでいたシガレットケース。

まずは、シガレットケースの歴史について軽く触れます。

[発祥と歴史]

起源と19世紀:

大量生産と実用性の誕生

19世紀後半に登場した機械製タバコ(cigarette)は、

サイズの均一化という革命をもたらしました。

これに適した携帯用ケースが開発されました。

当初は煩雑なケースではなく、

銀・真鍮・スズなどの丈夫な金属製の薄型ケースで、

中身が潰れたりしけるのを防ぐ目的でした。

1910~1920年代:

ファッションと大衆への浸透

第一次世界大戦中には、

兵士への支給品として広まり、

煙草を守る命綱として信頼されました。

大戦後パリを中心に、

シガレットケースがファッション性の高いアクセサリーとして普及。

特に職人や宝飾ブランドによる彫刻や柄、

宝石装飾を施したケースが登場し、

男女ともに持つようになりました。

1930~1950年代:

アールデコと高級ジュエリーとしての展開

アールデコ時代には

カルティエ、ヴァンクリーフ、ティファニーなどが、

おしゃれな喫煙具を次々製作。

この頃からファッションアイテムとなりました。

1960年代:

ポップカルチャーによるアイコン化

1962年の映画『007/ドクター・ノオ』で、

ジェームズ・ボンドが銃の代わりに、

担当ケースを使う描写により、

スマートで洗練された道具として注目されました。

ボンド以降、映画や小説でたびたび登場し、

シガレットケースは大人のガジェットとして、

象徴的に語られるようになります。

1970年代以降:

1970年代にはスリムなスーツから、

カジュアルファッションへの変更や、

従来より使い捨てに容易な、

“紙箱入りタバコ(ハードパック)”の普及により、

ケースの需要が急激に減少しました。

さらに、1970年の米国でのテレビ・ラジオ広告禁止など、

健康意識の高まりも要因となり、

一般消費者向けの存在意義は薄れました。

2000年代以降:コレクターズアイテム&逆転の需要

2003年のEU警告ラベル義務化に伴い、

パックの醜い警告を隠す目的の再利用需要が一時的に増加しました。

現在では、ヴィンテージやアールデコのシガレットケースは、

数百ポンドから数百万円規模のコレクターズアイテムと見なされています。

特にカルティエ製のものは、

100万超の価値を持つこともあり、

市場では非常に高評価です。

シガレットケースの素材

先ほど真鍮など金属から、

レザーやナイロンなど多種多様な素材が

シガレットケースで使われています。

主な種類についてまとめます。

① メタル(金属製)ケース

素材

ステンレス、アルミニウム、真鍮、銀や銀メッキなど

特徴

頑丈で耐久性が高く、

押しつぶしや変形からタバコをしっかり守れます。

多くはスプリング式で内部にしっかり固定できる構造。

表面にはエンボス加工や彫刻、鏡面・マット仕上げなどがあり、

見た目にもこだわれます。

たまに古物市場で、コーチのメタリックなシガレットケースも見かけます。

② レザーケース

素材

本革(牛革、ヴィンテージ加工など)、あるいはフェイクレザー。

特徴

しっとり柔らかな手触りと高級感があり、

色味やステッチ、質感のバリエーションも豊富。

多くはフリップやジッパー式。

内装に柔らかい素材を使い、

タバコを優しくホールドします。

手縫いや防水加工されたハンドメイド例もあります

③ 木製ケース

素材

ウォルナット、マホガニー、チェリー、バンブーなどの木材

特徴

自然な木目が美しく、

木ならではの温かみや質感が魅力。

スライド式やフリップ式などの構造が一般的で、

手工芸的作品も見られます。

湿度や温度の変化からタバコを守る、

天然の断熱性を備える場合もあります。

実は木製のシガレットケースは、

殆ど見たことありません。

おそらく観光地のお土産などで作られていたからだと思われます。

④ プラスチック/アクリル製ケース

素材

ABS、ポリカーボネート、PVC、クリアアクリルなど

特徴

非常に軽く、カラフルでカジュアルなデザインが豊富。

透明タイプでは中身が見える「見せる」楽しさも。

防湿性や耐水性が高く、気軽に使いやすいタイプです。

おそらくドンキなどで売られているものの大半が、

これかもしれません。

⑤ カスタム/アーティスティック/ノベルティタイプ

素材・スタイル

金属(銀・金・エナメル)、木材、革など様々。

装飾には宝石や彫刻、エナメル、レリーフ、手描きなどが用いられる

特徴

宝石で飾っているレア物や、

アールデコ期のカルティエ、ヴァンクリーフなど、

芸術品の域に達する仕上がりのものも存在。

複雑な仕掛けや、

隠しコンパートメント付きの高級モデルもあります。

ここまで来ると、宝石のような扱いとなります。

シガレットケースを作っていた有名ブランド6つ

ここで古物市場でもよく見かける、

シガレットケースを得意としているブランドを6つ紹介します。

1. ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)

超一流のハイブランドとして名高いルイ・ヴィトン。

モノグラムやダミエ柄の「エテュイ・シガレット」は、

本革の上質感と洗練されたデザインが魅力です。

あの長いベラで閉じる、シガレットケースとくれば、

これという有名なデザインが特徴です。

長財布ほどかさばらず、

スーツの胸ポケットやバッグにしっくり馴染むサイズ感。

贈り物としても定番で、

品格を演出できます。

2. Zippo(ジッポ)

ライターで有名なZippoですが、

シガレットケースも展開。

一部モデルはライター単体と収納できるレザー製ケースもあり、

愛煙家には使い勝手◎。

シンプルなフォルムと手頃な価格帯も支持される理由です。

日常使いで「頼りがいのある一本」として活躍します。

ライターを買うついでに、手が伸びる定番の一品だと思います。

3. プラダ(Prada)

イタリアの革新派ブランド、プラダ。

ナイロンやレザー素材を用いたシガレットケースは、

ミニマルながらどこか個性を感じるデザイン。

幅広い装いに馴染む汎用性の高さが魅力で、

スタンダードだけど少し違う“違和感のない主張”を求める方にぴったりです。

あの三角プレートが、本当にかっこいいです。

4. ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)

パンクと上品さを融合したイギリスのファッションブランド。

ORBロゴを大胆に取り入れたシガレットケースは、

革素材・金属製どちらもラインナップ。

デザイン性が際立ち、

長さ110 mm程度までのタバコ+ライター収納も可能。

ファッション重視の方や女性へのプレゼントにも◎です。

プラダとは違った、

パンキッシュなデザインは愛煙家らしい

おしゃれアイテムです。結構レアかもしれません。

5. ポーター(PORTER/吉田カバン)

日本発の質実剛健ブランド、ポーター。

シガレットケースにも一貫した「無駄を排した機能美」が宿ります。

革やナイロン素材で作られた製品は軽量かつ丈夫で、

日々の使用に耐える設計。

ブランド哲学「一針入魂」を感じられる、

信頼のブランドです。

あのタンカーなら、

タフな現場でも確実に貴重なタバコをたしなめます。

6. シャネル(Chanel)

シャネルもキャビアスキンやマトラッセ加工の、

シガレットケースを展開してきた高級ブランドです。

主に、キャビアスキン(グレインレザー)を、

用いたフラップ式ケースでコンパクト。

ココマークをあしらったシンプルで、

洗練されたスタイルが特徴的。

多分シャネルを扱うものとして、

外せないアイテムとなっています。

シガレットケースを今でもおしゃれな使い方

一時はタバコとともに消えるのか?と、

思われていたシガレットケース。

しかし、今愛煙家以外の人々の懐にも

忍びつつあります。

現代的なシガレットケースの使い方について、

Chat先生に聞いてみました。

1. 名刺入れ・カードホルダー

金属や革製のスリムケースは名刺やクレジットカードの収納に最適。

スプリング式やフリップ式で開閉しやすく、

仕事場などでもスタイリッシュに使えます。

また厚みが薄く、ポケットにも収まりやすいです。

2. ミニ財布・小銭入れ

クレジットカードや紙幣を折って収納し、

小銭も少量入るタイプも。

一部界隈では、約20ドルのヴィンテージ・ケースで、

非常に満足しているという声もあります。

3. 筆記具・小物収納

たばこから引退した後、

ペンや色鉛筆、針と糸、目薬、USBメモリなどの小物収納に重宝されています。

特に万年筆ファンには「ちょうど良いケース」として人気です。

4. ミニファーストエイドキット

小さな救急用品(絆創膏、ピンセット、消毒シートなど)を持ち運ぶ、

携帯用キットとして改造する例もあります。

5. アクセサリーボックスやジュエリーケース

リングやピアスなどを収納する小型のジュエリーボックスとして活用。

外出先での持ち運びにも便利です。

6. インテリア・ディスプレイ

ヴィンテージな彫刻やエンボス加工が施されたものを、

ウォールアートやディスプレイケースとして飾り、インテリアに活かす例も。

[海外での動き]

ちなみに海外でもシガレットケースは、

見直されつつあります。

一例ですがeBayではシャネルのカンボンラインシガレットケースは、

150ドル近い価格で取引されています。

シガレットケースの中古相場について

いつものように、ヤフオク直近180日の落札相場を調べてみました。

“シガレットケース”で検索しました。

取引数は3,512件、平均 6,814円、最高落札価358,000円でした。

最高落札された品物は、

カルティエのシガレットケース(単体)です。

18金の素材はもちろん、

他の品物とは一線を画す、

宝石のようなデザインは本当にかっこいい以外の言葉が、

消失してしまいました。

続けてeBayでの相場も調べました。

“cigarette case”で検索しました。

Seller数は4,233、Ave(平均)$36.72、max(最高)$7,898でした。

最高落札された品物は、

帝政ロシア時代に作られた、

14kのシガレットケースです。

ここまで来るとルパンが狙いそうな、

本物の逸品です。

まとめ

自分はタバコはすいませんが、

喫煙グッズのかっこよさに惹かれ、

市場でつい声を出してしまいます。

今後も姿や用途を変えて生き残ると思います。

当社でも、シガレットケースなど喫煙グッズを、

出張買取、オークション代行します。

お気軽にお申し付けください。